【レビュー】スペイン・ビルバオの情熱を感じる一杯「LA SALVE LUCÍA(ラ・サルベ ルシア)」

クラフトビールの世界には、その土地の文化や歴史を感じさせる銘柄が数多く存在します。
今回ご紹介する「LA SALVE LUCÍA(ラ・サルベ ルシア)」は、スペイン・バスク地方の港町ビルバオ発祥のブルワリー「LA SALVE(ラ・サルベ)」が手がける特別な一本。創業者ルシア・ヤラザン(Lucía Yarza)へのオマージュとして造られた限定的な「Cerveza Especial(特別ビール)」です。

 

この記事では、実際に飲んで感じた外観・香り・味わいを中心に、おすすめの飲み方や誰におすすめかまで詳しくレビューしていきます。

 

 

1.外観:琥珀に輝く深みあるブラウン、上品な泡立ち
グラスに注ぐと、まず目を引くのは深みのあるアンバー(琥珀)カラー。
光を透かすと赤銅色に輝き、落ち着いた印象ながらも存在感のある色合いです。泡立ちはきめ細かく、持続も良好。クリーミーな白い泡がしっかりと残り、見た目にも美しいコントラストを生み出します。

 

見た目だけで「これは丁寧に造られたビールだ」と感じさせる上質さがあり、スペインの陽気さとビルバオの職人気質が調和した印象です。

 

2.香りと味わい:モルトの甘みとナッツの香ばしさが絶妙
香りを嗅ぐと、カラメルモルトの甘く香ばしいアロマがふんわりと立ち上がります。トフィーやローストナッツを思わせる香りの奥に、ほんのりとドライフルーツのような甘酸っぱさも感じられます。

 

口に含むとまず広がるのは、モルトの豊かなコクとほのかな甘み。中盤からはローストした麦芽の香ばしさが加わり、軽やかな苦味が全体を引き締めます。
後味は意外にもすっきりとしており、飲み終わりに軽いビターテイストが残ることで、次の一口を誘うバランスの良さがあります。

 

全体的にはブラウンエールやアンバーエールに近い味わいですが、口当たりが柔らかく、アルコールの強さを感じさせない上品な仕上がり。
まさに「スペインのクラフトビール=陽気でフルーティ」というイメージを覆す、落ち着いた大人の味わいです。

 

 

3.おすすめの飲み方:ゆったりとした時間に、少し冷やして
「LA SALVE LUCÍA」は冷やしすぎず、8〜10℃前後で飲むのが最もおすすめです。
冷蔵庫から出して数分置き、グラスの中で香りが開くのを待つと、モルトの甘みと香ばしさがより引き立ちます。

 

グラスは、写真のようなチューリップ型やスニフターグラスがおすすめ。香りをしっかりと閉じ込めながら、口当たりを柔らかく楽しめます。
ペアリングとしては、生ハムや熟成チーズ、ローストチキン、ナッツ入りサラダなど、香ばしさを引き立てる料理と相性抜群です。

 

また、スペインの伝統料理「ピンチョス(小皿料理)」や「パエリア」との組み合わせも抜群。
バスク地方の食文化と一緒に味わえば、より現地の雰囲気を感じられることでしょう。

 

4.おすすめしたい人:クラフトビール上級者にも、落ち着いた時間を楽しみたい人にも
「LA SALVE LUCÍA」は、派手さよりも深みと香ばしさを楽しむビール。
そのため、IPAやラガーのような軽快なビールに慣れている方にとっては、少し大人びた印象を受けるかもしれません。

 

しかしその分、以下のような方には特におすすめです:

 

🍺 クラフトビールの味わいをじっくり楽しみたい方

 

🍷 甘さと苦味のバランスを重視する方

 

🌙 夜のリラックスタイムにゆったり飲みたい方

 

🧀 料理とのペアリングを楽しみたい方

 

また、見た目にも高級感があるため、ギフトや特別な日の食卓にもぴったり。
「今日は少し特別な一本を」という日に手に取りたいビールです。

 

5.原材料等
原材料:麦芽、ホップ
アルコール分:5.8%
生産: LA SALVE

 

6.まとめ:伝統と情熱が融合した、ビルバオのクラフトビール
「LA SALVE LUCÍA」は、単なるクラフトビールではなく、創業者ルシアへの敬意とバスク文化への誇りが詰まった1本です。
香ばしいモルトと軽やかな苦味が織りなす奥深い味わいは、飲むたびにスペインの情熱と温もりを感じさせてくれます。

 

外観はアンバーに輝き、香りはトフィーやナッツ、味わいはバランスの取れたモルト感。
派手さはないものの、完成度の高い“職人の一杯”といえると思います。

 

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 今回はLUCIAをレビューしました。以前は以下もレビューしていますので、どうぞご覧ください。

 

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